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むち打ちで12級が認められるケースの特徴は?検査・通院におけるポイントについて

代表弁護士 伊藤 一星 (いとう いっせい)
弁護士法人宇都宮東法律事務所 代表社員(パートナー弁護士)
所属 / 栃木県弁護士会 (登録番号49525)
保有資格 / 弁護士

交通事故の被害にあって残ってしまう後遺症の中でも代表的なものにむち打ちという症状があります。むち打ちが交通事故の後遺症として残った場合は、後遺障害等級認定申請をして、後遺障害の損害賠償金を受け取ることができます。

ところで、むち打ちの後遺障害の程度によって認定されうる後遺障害等級には12級と14級の2つがあります。

この記事では、2つのうち、より重度の障害として認定され多くの慰謝料を受け取ることができる12級に認定されるケースの特徴についてご説明します。

交通事故とむち打ち

交通事故で例えば後部から車に衝突された場合などで、被害者の方の首に不自然な強い力がかかることにより、頸部に捻挫のような負傷をすることがあり、それを一般的にむち打ちと呼びます。

むち打ちという名称は医学的な正式名称ではありませんが、頸部への衝撃を受けた際に、まるで鞭がしなるかのように首が動いたことによる負傷であることに由来し、むちうちと通称されています。医師から受ける診断名としては、頸椎捻挫や外傷性頚部症候群という名称となります。

むち打ちの怖いところとして、捻挫をした箇所である首の部分には、人体にとってとても重要な神経の束が走っていることがあります。むち打ちにより、首のまわりの筋肉の負傷のみならず、これらの神経を傷つけられてしまった場合、頸部の痛み以外にも様々な不快な症状が現れることになります。

不快な症状とは、例えば、手先のしびれ、めまい、頭痛、不眠、疲れやすくだるい、耳鳴りといったような症状があります。

また、事故直後には感じられなくても時間がたってからこれらの症状が現れ始めたり、天気や湿度等によって症状が出てきたりすることもむち打ちの特徴です。

そのため、交通事故で首に衝撃を受けたと感じた場合は、なるべく早期に整形外科にかかってむち打ちを患っていないか診断してもらいましょう。

なお、受傷後まず整体に行かれる方もいますが、正確な診断や後遺障害等級認定申請のためにも、整形外科で医師の診断を受けることをおすすめします。

むち打ちで認定される後遺障害等級は?

後遺障害等級認定申請とは

むち打ちを含め交通事故で負った負傷については、まず症状の改善を目指して病院で治療してもらうこととなります。治療中の通院費用、入院費用、交通費、松葉杖などの必要な器具、休職して治療にあたる場合の休業補償などは、加害者の任意保険から傷害慰謝料として支払われることが一般的です。

しかしながら、残念ながら、すべての負傷が治療により完治するわけではありません。治療を継続していくうちに、これ以上治療を継続しても良くも悪くもならない状態である「症状固定」という段階に到達しますが、主治医が症状固定と判断したあとは、保険会社からの傷害慰謝料の支給は打ち切られてしまいます。

それでは、症状固定後に残ってしまった後遺症についてはどのように保障をうければよいのでしょうか。方法としては、自賠責事務所という第三者機関に対して、後遺障害等級認定申請という申請を行い、後遺障害等級を認定してもらうということがあります。無事に後遺障害等級が認定されれば、等級に応じた後遺障害慰謝料が支払われることになります。

むち打ちの等級

後遺障害等級は1級から14級があり、等級番号が小さいほど後遺症の程度が大きく、被害者に支払われる慰謝料も高額となります。

むち打ちの後遺症に認定されうる後遺障害等級としては、「神経症状」に当たるものとして、12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」または14級9号「局部に神経症状を残すもの」があります。

これら両等級の定義を比較すると、より神経症状が重いほうが12級13号に認定され、12級13号に至らない程度のむち打ちであれば14級9号に認定されるということとなります。

ところで、むち打ちの後遺症であるしびれ、めまい、頭痛などは自覚症状が主になるため、「頑固な」症状であることを証明して、12級13号に認定してもらうためには何が必要になるでしょうか。

12級13号に認定されるためには、被害者の自覚症状として訴えている残存している痛み、めまい、しびれの程度が重いことに加え、画像など客観的資料から確認できる他覚的所見が存在する必要があるといわれています。

12級と14級における後遺障害慰謝料の金額

むち打ちについて認定されうる2つの等級である12級と14級では、被害者が受け取ることができる後遺障害慰謝料の金額が大きく異なります。

後遺障害慰謝料の算定基準には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つがありますが、最も被害者にとって有利な基準となる弁護士基準での算定結果で比較してみましょう。

弁護士基準で後遺障害12級の後遺障害慰謝料を算定すると290万円となりますが、同じ基準で後遺障害14級の後遺障害慰謝料を算定すると110万円となり、3倍程度の差があることがわかります。

このため、むち打ちの被害者の立場からは、12級で認定される余地がないか検討をしていくことが大切です。

後遺障害12級が認定されるために

前述のとおり、後遺障害12級の認定を受けるためには、他覚的所見の存在を示すことが必要となります。他覚的所見を示す資料として、病院でのCT、MRI、レントゲンなどの画像資料が利用されます。

そのため、むち打ちで後遺障害12級を認定してもらうためには、治療を受けている病院でこれらの画像検査を受けたうえで、その結果を後遺障害等級認定申請の際に、自賠責事務所に提出をする必要があります。

画像所見で他覚的所見が認められる場合は、むち打ちとしては比較的程度が重い場合が多く、12級の「頑固な」神経症状が認定されるケースが多いようです。ただし、他覚的所見がある場合でも、神経症状の程度が軽いと判断され、後遺障害14級が認定される場合もありますので、注意しましょう。

また、むち打ちは既往症としてお持ちの方もいらっしゃるので、後遺障害等級認定申請の際には、交通事故が原因でむち打ち症状が発生したことを証明する必要があります。

例えば、交通事故の際に車が大きく破損している場合は、そのように大きな衝撃があったということを証明する資料になるので、後遺障害等級認定申請の際にアピールしましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。むち打ちで後遺障害等級12級が認められるケースの特徴についてご参考になれば幸いです。

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