後遺障害申請からのサポートで併合5級が認定。裁判基準満額となる約7200万円の逸失利益を獲得した事例
ご相談内容
ご依頼者は信号機のない丁字路交差点をバイクで走行中に、対向車線から右折してきた車と衝突し受傷されました。
事故から4年弱の治療の後、症状固定となったタイミングで、後遺障害の等級認定及びその後の賠償交渉をお願いしたいとのことで当事務所にご相談いただきました。
被害者 | 30代・会社員・男性 |
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部位 | 上肢 |
傷病名 | 左腕神経叢損傷・肩甲骨骨折・鎖骨骨折・左鎖骨下動脈損傷・左第3指末節骨開放骨折 |
後遺障害等級 | 併合5級 |
獲得金額 | 1億156万円 |
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
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後遺障害等級 | 併合5級 | – | |
入通院慰謝料 | 0 | 388 | 388 |
休業損害 | 0 | 345 | 345 |
逸失利益 | 0 | 7182 | 7182 |
後遺障害慰謝料 | 0 | 1400 | 1400 |
合計 | 0 | 10156 | 10156 |
単位:万円 |
ご依頼時点で既に主治医に後遺障害診断書の作成を依頼されており、当初は後遺障害の申請を保険会社を通じて行う予定とのことしたが、適切な等級認定を受けるため弊所において被害者請求にて後遺障害の申請を行うこととなりました。
介入後、初診時から症状固定までの診断書や検査結果を精査し、等級認定が見込める症状の洗い出しや等級認定の要件を整理しました。その上で、後遺障害診断書の内容を確認し、不足となる部分について加筆いただくように医師へ依頼しました。
特に腕神経叢損傷はどの神経がどの程度損傷したのかを客観的に証明することが大切となることから、この点をポイントに検討を行いました。
解決内容
申請の結果、各部位について想定どおりに等級が認定がなされ、併合5級の後遺障害が認定されました。
その後、本等級に基づき相手保険と交渉を行いました。
通常争いとなることが多い逸失利益ですが、ご依頼者が事故当時30歳未満の若年労働者であったため、将来的に事故当時の収入額以上の収入を得られる可能性が高いことから、算出時の基礎年収を賃金センサスの全年齢平均ベースとし、労働能力喪失期間も最大となる67歳までを主張しました。
その結果、裁判基準満額となる約7200万円が認定されました。その他損害も裁判基準満額が認定され、総額9000万円が認定されました。
本件は等級5級と重い障害が残る事案でしたが、等級認定通知受領から示談まで約3ヶ月の期間で、早期の解決に成功しました。
所感(担当弁護士より)
本件では依頼者に重篤な後遺症が残存しており、今後の依頼者の生活のためにも一切妥協しないという姿勢で交渉を行いました。
その結果として、早期解決を願う依頼者の意向に沿いながらも、裁判をした際の見込み額と遜色ない金額での示談を行うことができました。
後遺障害についても、受傷部位が多く、等級がどのように併合されるのかという点においても複雑な問題がありましたが、当初の想定どおりの後遺障害の等級の認定を受けることができました。