事故当初相手方保険から因果関係を否認されていたが、自賠責保険で因果関係が認められ、賠償金を受け取った事例
ご相談内容
被害者様は、立って作業をしていたところ、被害者様の後方から後退してきた自動車に接触され転倒し、脳出血等の傷病を負いましたが、相手方保険会社は事故による受傷を否認し、保険金の支払いを拒否したことから、被害者様のご親族からご相談をいただきました。
被害者 | 80代・年金受給者・女性 |
---|---|
部位 | 頭部 |
傷病名 | 脳出血 |
後遺障害等級 | なし |
獲得金額 | 1671万円 |
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
後遺障害等級 | – | ||
入通院慰謝料 | 0 | 350 | 350 |
休業損害 | – | – | 0 |
逸失利益 | 0 | 523 | 523 |
後遺障害慰謝料 | – | – | 0 |
遺族慰謝料 | 0 | 650 | 650 |
葬儀費 | 0 | 60 | 60 |
傷害部分 | 0 | 88 | 88 |
合計 | 0 | 1671 | 1671 |
単位:万円 |
被害者様は事故により意思疎通が困難な状態であったことから、まずは当事務所の側で成年後見人選任の申立てを行い、被害者様のご親族に成年後見人に就任してもらい、成年後見人から依頼をいただくことで当事務所が介入しました。
相手方保険会社は、本件事故と受傷との因果関係を否認し、保険金の支払いを一切拒否したため、本件事故との因果関係を認めさせるべく、事故当初に救急搬送された際の救急報告書の取付や主治医との面談を行い、自賠責保険へ被害者請求を行いました。
被害者様は手続き中に亡くなられたため、途中から請求者をご遺族に切り替えて請求を行いました。
解決内容
自賠責保険への被害者請求の結果、事故と受傷との因果関係が認められたほか、事故と死亡との因果関係についても認められました。
被害者様の御遺族は、被害者様が意思疎通が困難な状態となるほどの受傷したことでの精神的苦痛を受け、また入院費用の負担をも余儀なくされていた状況で、相当なご不安を感じられていたと思いますが、当事務所が介入することで因果関係が認められ、自賠責保険金をお受け取りいただくことができました。
なお、最終的には御遺族様の意向により、自賠責保険からの保険金の支払いのみで、相手方保険会社への請求は行わないこととしました。
所感(担当弁護士より)
交通事故により受傷したにもかかわらず、事故と受傷との間の因果関係に争いがあるなどして、保険会社の一括対応が拒否されると、被害者様はただでさえ受傷により多大な苦労を強いられるのに、治療費などの経済的な負担も負わされることとなります。
本件では、弁護士が介入し、最終的に自賠責保険において因果関係を認定してもらえたため、それなりの補償を受けることができました。
ただ、当初から相手方保険会社が治療費の対応をしていれば、被害者様やその遺族としても安心して治療を受けることができたのではないかという点は残念に思います。