事故により高次脳機能障害の傷病を負い、後遺障害併合8級の等級が認定され、約7400万円の賠償金を獲得した事例
ご相談内容
依頼者様は、自転車で走行中、後方から走行してきた自動車に追突され、多発脳挫傷、急性硬膜下血腫の傷病を負われました。
事故から数日後、依頼者様の両親が弊所に御来所され、事故に関する一切の対応を委任されたいということで、受任に至りました。
被害者 | 10代・高校生・男性 |
---|---|
部位 | 脳 |
傷病名 | 多発脳挫傷・硬膜下血腫など |
後遺障害等級 | 併合8級 |
獲得金額 | 7431万円 |
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
後遺障害等級 | 8級 | – | |
入通院慰謝料 | 0 | 191 | 191 |
休業損害 | 0 | 58 | 58 |
逸失利益 | 0 | 6283 | 6283 |
後遺障害慰謝料 | 0 | 830 | 830 |
治療費等その他 | 0 | 69 | 69 |
合計 | 0 | 7431 | 7431 |
単位:万円 ※合計金額は既払い金を含んでおります |
まずは物損につきサポートを行いました。
具体的には、自転車本体のほか携行品について損害が生じていたことから、これらの資料を取り集め、相手方保険会社と交渉を行い、スムーズに示談を取り進めました。
他方、事故の傷病に関しては、脳を損傷したことにより、嗅覚障害、集中力や記憶力の低下など高次脳機能障害と思われる症状が散見されたことから、弊所としては、嗅覚については定期的に病院で検査を行ってもらうこと、集中力や記憶力の低下に関しては、依頼者様のご家族の側で、起こった出来事を都度メモしてもらうなどしてもらうようにご案内しました。
その後、症状固定となり、ご家族からは日常生活状況報告書、高校の担任の先生からは学校生活の状況報告書、医師からは後遺障害診断書・神経系統の障害に関する医学的意見・頭部外傷後の意識障害についての所見等の書類を取り付け、後遺障害の申請を行ったところ、集中力や記憶力の低下などの症状については後遺障害9級10号、嗅覚障害については12級相当、併合して8級の後遺障害が認定されました。
解決内容
後遺障害の等級認定後、相手方保険会社との間で示談交渉を進めました。
高次脳機能障害に関する後遺障害は第三者からは認識しにくいという問題もあり、後遺障害の等級自体を争われやすい傾向にあります。
ただ、本件では治療中から相手方保険会社の担当者に細かく症状を伝えていたことが奏功してか、特に後遺障害の等級を争われることなく、スムーズに賠償の交渉を進めることができました。
そして金額の面においても、ほとんど当方の請求額をそのまま認定してもらう形で話が進み、最終的に治療費を除き、7400万円ほどの金額で示談をすることができました。