医師に診断書を修正してもらい、後遺障害併合11級を獲得。1400万円の増額に成功した事例
ご相談内容
ご依頼者は、バイクで走行中に信号待ちで停止していたところ、自動車に後方から追突され、その反動で前方の車に衝突し、受傷されました。
本件事故による骨折で、症状固定後も痛みや張りの症状が残存するも、相手方保険から後遺障害の話はなく、また、提示あった賠償案にも納得がいかないとのことで、ご相談にこられました。
被害者 | 50代・会社員男性 |
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部位 | 臀部・腰部・胸椎 |
傷病名 | 尾骨骨折・腰部挫傷・胸椎圧迫骨折 |
後遺障害等級 | 11級 |
獲得金額 | 1527万円 |
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
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後遺障害等級 | なし | 11級 | – |
入通院慰謝料 | 45 | 120 | 75 |
休業損害 | – | – | 0 |
逸失利益 | 0 | 987 | 987 |
後遺障害慰謝料 | 0 | 420 | 420 |
合計 | 0 | 1527 | 1482 |
単位:万円 |
後遺障害の等級認定を気にされていたことから、まずは怪我の状況や治療経過を詳しくお聞きし、後遺障害の申請について検討を行いました。
検討にあたり、相手保険会社から取り寄せた診断書を精査したところ、ご依頼者よりお伺いしていた「尾骨骨折」・「胸椎の圧迫骨折」の内、「胸椎の圧迫骨折」について傷病名が診断書上に記載されていないことが判明しました。
そこで、医師の協力を仰ぎ、診断書を初診時に遡って修正いただき、初診時から圧迫骨折が確認できる画像も用意の上、後遺障害の申請を行いました。
申請の結果、尾骨骨折については骨折後の尾骨痛について14級9号が、胸椎圧迫骨折については、「脊柱に変形を残すもの」として、11級7号の認定が下りました。
その後、後遺障害等級11級を前提とした賠償の交渉を行こととなりました。
解決内容
後遺障害11級の認定をベースに相手方保険会社と交渉しました。
せき柱の圧迫骨折については、逸失利益について争われることも多いのですが、労働能力喪失期間は平均余命の半分の期間、労働能力喪失率も20%で算定した金額を認めてもらうことができました。
また、その他の費目についても裁判基準に近い水準での賠償額を認めてもらうことに成功し、最終的に自賠責分も含め、1500万円以上の賠償金を支払ってもらう内容での示談が成立しました。
所感(担当弁護士より)
本件は、傷病の実態を反映していない診断書が作成されてしまっており、そのままでは適正な後遺障害が認定されなかったと思われましたが、弁護士がサポートすることで適正な後遺障害の認定を受けることができました。
賠償金額の面でも、脊柱の圧迫骨折という逸失利益が否定されやすい事案ながら、妥協することなく交渉することにより、高い水準での示談が実現できました。